僕はナイキのルナグライド+2を履いて舗装路を走っていたときに、主に膝の痛みを感じていた。
僕の場合、準備運動をしてスタートしてから、それはときには5分も走らない時点で襲ってくる。
ほんと、『運が良ければ痛まない』ような具合で、
ストレス発散のためのランニングでなんでこんなストレスを感じなきゃいけないのか、
よく理解できなかった。フォームが正しくないのかもしれないけれど、
けっこういろいろ本を読んで勉強していたつもりだったけれど、
まぁしょうがないか、とあきらめてた。
「ランニングに合わない体質もある」っていうのもなんか前からどっかで聞いていたし、
そうなのかもしれないなと思っていた。
で、話かわって、
山に登るときにシンプルでミニマルなローカットシューズはないかと物色していたら、
たまたまNewBalanceのMT10があった。
MT10を使った登山もすごく楽しかったけれど、
このシューズでいわゆるベアフットランニングとやらもできるじゃないの、
と気づいて、YOUTUBEにある動画を参考にして、ちょっとロードを走ってみた。
楽しかった。膝が痛くない。
はじめてなので、5分を2セットしか走らないようにしていたけれど、
それでも翌日は脚のところどころがちょっと痺れるような感じになったけれど、
気持ちよかった。膝が痛まない。これすごいんじゃない? で、つられて
うっかり読んじゃった『BORN to RUN』。本を読むのが苦手な僕でも
全部読みきった。(もうナイキ製のシューズは金輪際履くものかと笑っちゃった。)
MT10はトレイル用にとっておくことにして、
ロード用のシューズもNewBalanceで一足揃えようと、
青山の直営店に向かった。
ーーー試着ーーーー
NewBalanceの青山直営店で試着させてもらった。
MT10のフィット感がかなり良かったので、おなじ数字の型番のMR10も候補だったのだけれど、
MR10は履いてみてちょっとアーチサポートが邪魔に感じた。
扁平足らしい僕の脚にはちょっとつらい。
MR1が目についた。見たかぎり、サポートとかまるで無さそうな構造。
対応していただいていた、男性の販売員さんに訊いてみた。
「MR1って初心者にはダメですかね……」
「そういったことはありません」
販売員さん曰く、
- 運動量の調節さえ気を配れば、MR20でもMR1でも最初に選ぶシューズとして問題はない。
ただし、MR1はもっとも(VFFほどではないが)裸足に近く脚に負荷がかかるため、
当然、はじめはさらに運動量に慎重になる必要がある。 - (MR10・MR20で設定されている4mmヒールの意味について質問したところ)
4mmの踵の高さは従来のシューズからMinimusシリーズ移行時にスムーズになるようにした工夫。MR00やMR1のような0mmドロップで違和感を感じないのなら問題無い。 - むしろMR1の場合、その特殊な素材やDワイズのみのラストと、お客様の足との相性が心配。
なお、フットベットの沈みこみは一切無い。
というわけで早速MR1を試着。
- アーチサポートは無し。
- ほんとうに軽い。
- ソックスを履いた印象と、裸足で履いた印象がかなり違う。
販売員さん曰く「このシューズは足袋を履くようなつもりで、計測足長よりちょっとだけ大きいぐらいのぴたぴたサイズが好ましいという意見もある」。ということで、計測足長27.5cmの僕は前回、MT10でソックスを履いて試着して28.5cmを購入したのだけれど、今回は28.0cmを裸足で履いて試着することに。足指の自由もある程度あるようす。フットベットは限りなく薄い。 - 標準的な足幅の僕だけれど、小指の当りはたしかにちょっとタイトだが苦にならない程度。
で、ちょっと悩んで、「これ(MR1)、いただきます。」「ありがとうございます。」
(余談:対応してくださった販売員さんはMR1でトレイルも走っているとのこと。「地面からの情報伝達速度が他の靴より格段に早いので、捻挫などの怪我の心配が少ないと思います」「(捻挫しそうで)ヤバイと感じたら瞬時に足の拇指を上げればいいので。そうすると足首が捻らないようロックされるように人間の体はできています。これをクッションが良すぎる靴でできるかというと、ヤバイと感じてから拇指上げて足首ロックするまでの時間がちょっとかかるので、かえって捻挫しやすいわけです」)
ーーー走ってみて。ーーーー
最初なので舗装路で3分をインターバル挿んで2セットだけ走って、あとは歩くように心掛けた。
あわせて、広い公園の芝生で軽く5分程走ってみた。
- 足裏でアスファルトの質の違いがわかる。
すごい面白い。
なんだかこの道はゴツゴツした粗いアスファルトだな、とか、
これは滑らかなアスファルトで走っていて気持ちいいな、とか、
そのくらいのレベルまでわかる。(砂利道とか点字ブロックの上とかだと足裏が痛いぐらい)
もちろん、裸足で走ればもっとわかるんだろうけれども。 - 足裏のどこが地面と接しているのか、はっきりわかる。
これはMT10だとちょっと曖昧な感じだったが、MR1ではくっきりとわかる。
自分のいまの走りが、フォアフットかミッドフットか、ヒールストライクか。 - 芝生の朝露の冷たさが足裏から伝わってくる。
というか、実際に染みているみたい。MR1のソールのブロックは、
アッパーに較べてかなり厚く密であるとはいえ化繊の生地のようなものに接着されている。
従って、通気性抜群ゆえにこんなことも起こるみたい。 - 足の疲労感はMT10を履いていたときとそれほど変わらない気がしている。
もちろん運動量を調節しているので一概には較べられない。
なお、MR1を履いて走った翌日は走らないようにしている、いまのところ。 - 小指に当っていたゴムのテープ部分は変形して、僕の足型にだいぶ馴染んでしまった。
ただし、足がMR1と合わないと、このあたりはやはり相当なストレスになると思うので、
当然かと思うけれど、可能なかぎり購入前に試着はしたほうがいいかと。 - 履きにくい、脱ぎにくい。
慣れればどうってことないけど、柔軟すぎる本体のせいで、従来の靴のような
脱ぎ履きはできません。最初のころだけちょっと手間取るけれど、
慣れれば苦にならない。
……、走っていて面白いので、ついつい隙あらば走ってしまう。
走る回数を重ねるごとに走行時間がついつい伸びてしまう。
走った翌日も走りたくなる。
でも、走り過ぎたりして疲労骨折とか(大袈裟か)いやなので、
ちょぼちょぼ走っていこうと思っています。
どうしよう、このブログがランニングのコンテンツばかりになったら :-)